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”焦り”と”不安”を鎮める①

執筆者の写真: Saori UshijimaSaori Ushijima

今日も福岡は雨ですね。

一雨ごとに春が近づいている、というのはまだ早いですが、

でもそんな気がしてしまう今日この頃です。

2月3日は立春。みなさま今年もよく冬を乗り越えてまいりました。

あと少し。


さて、今日は”焦り”と”不安”を鎮める方法について。


その前に、少し長い枕話をしたいと思います。

(書いてたら本当に長くなったので2回に分けました笑)


幼いころ、母親に「宿題をやりなさい」「勉強をしなさい」「朝早く起きなさい」

と言われて、嫌な気分になった経験はありませんか?

「やろうと思っていたのにそれを聞いてやる気がなくなった」

「学校に行けと言われれば言われるほど行きたくなくなってくる」

「親のいうことがもっともだと思うのに、できない」

など、あらかた親の言うことに子どもは反発するものです。


これが虐待のある家庭ですと、親の命令は絶対なので少し話は違いますが、

「やらなかったらひどい罰があるからやっている」

「親から攻撃される前にその可能性をつぶしておく」

という気持ちの方が強く、「私がやりたくてやっている」という気分には

なれないところは同じなのかなと思います。


大人になってもそれは同じです。

他人からああしろこうしろと言われると腹が立つのはもちろん、

自分が自分に言う命令にも、歯向かえないのに言う通りにできません


「ちゃんとした社会人になれ」

「結婚して子どもをもて」

「責任感を持て」

「ちゃんと自分で稼いで自立しろ」


そう自分に言い聞かせて頑張れば頑張るほど、結果は遠のいてしまう。

すぐ仕事を辞めてしまう。

子どもを持ちたいと思うのにパートナーすら現れない。

なぜか昼間に居眠りしてしまう。

自立しようとすると親が病気になる、大きな出費が必要になる。


これは、説明するととても長いのではしょりますが(笑)

要するに、人は心理のとても深い部分で、

「こうあるべき」という押し付けをとても嫌う、という性質があるのです。


人間も動物であり自然の一部ですから、

水を手前に力いっぱい掻くと向こうに押し流されるように、

牛の鼻をいくら引っ張っても荷台に乗ってくれないように

人間も「こうあるべき」と力づくで押し付けると強い反発をします。


ポジティブシンキングがなぜあまり効果がないかというと、

「ポジティブであるべき」という押し付けを自分が自分にしてしまうので、

自分の中で反発と命令が衝突してしまい、苦しい状態が続くからなんですね。


でも、ちゃんとした社会人になりたいのも、子どもや素敵なパートナーに巡り合いたいのも、責任感があって稼ぐ人になりたいのも、本心ではありますよね。

そうなりたいのに、自分が言うことを聞いてくれない。

それが苦しみの一つです。


カウンセリングでは、その反発をやわらげるため、「逆説」という手法を使うことがあります。

有名な心理療法家ミルトン・エリクソンは、パニック障害の患者さんが「ここで倒れてしまったらどうしよう」と不安になっていたときに、

「絶対に倒れないでください」ではなく、「倒れないように薬を先に飲みましょう」でもなく、「ここなら倒れても大丈夫ですよ」とやさしく言ったそうです。

すると患者さんは、なんのかんのと言いつつ、倒れなかった、と。


「ここで倒れてはならない」「倒れるべきではない」という命令を伝えると、「あぁ~倒れちゃう~」となりますが、「倒れてもいいよ」と伝えるとなんとなく大丈夫になる。

それが、「逆説」と言われる手法(というか、偶然そこが柔らかい土とかで、本当に倒れても大丈夫だったんだろうけど)です。

私だったら、「ここに倒れたらヒンヤリして気持ちいいかもねぇ!」と言うかもしれません(笑)


そのようにして、「こうあるべきだ」「こうあらねばならない」から解放されると、人は不安からも解放されて、自分に本当に必要な行動を選択できるようになっていきます。


長い枕話が終わりました(笑)


焦りや不安も同様で、「しずまれ!」と命令すればするほど、

なんとかしようとすればするほど反発し、大きくなっていく性質をもっています。


では、上記を応用すると、今の”焦り”と”不安”はどのように解消されるでしょうか?

次回、逆説を使って、ゆるっと、しっかり、焦りと不安をしずめる方法をご紹介したいと思います。

ぜひ、またお読みくださいね。


 
 
 

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