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執筆者の写真Saori Ushijima

ADHDがうまく生きていくには


ここ数日は、寒さが和らいだ感じがしますね。

お風呂の後の身体のケアがしやすくなったり、

朝、少し起きやすくなったりして、

少しずつ春の訪れを感じます。


さて、ADHD第2弾ということで、

ADHDがうまく生きていくには、です。

ADHDについて、発達障害については、たくさんサイトがありますので

ご存じの方も多いのではないかと思います。

その辺の説明は今回すっとばしまして、

とても具体的な内容にしたいと思います。

発達障害を抱える本人、周りの方のかかわり方の

参考にしてもらえたらうれしいです。


まず、私の考える、発達障害(ADHDと自閉症スペクトラム障害)の

脳の特徴として、2つあげます。

これは論文になっているとかではなく、私の臨床での印象にすぎませんが、


1.エネルギーは高い。脳内のメモリが少ない。



皆さん、本当にエネルギーにあふれています。

多動の方は言わずもがな、不注意タイプさんで、ぼーっとしているようでも、内面ではいろんなことを考えていて、とてもタフな印象があります。


しかし!悲しいかな、脳内のメモリがとても少ないんです。

脳内メモリとは、「いろんなことを一時的に(または長期的に)覚えていて、

しかるべきときに必要な情報を記憶から引き出す」チカラです。

PCのメモリと似ていますね。

このことは、私の印象だけでなく、いろんな研究者からも報告されています。


メモリが少ないと、言われたことを忘れていたり、プレッシャーやストレスで

脳に負荷がかかると、さらに忘れやすくなったり(これもPCのフリーズと似ています)、

計画を立てたり実行したりすることにとても労力が必要になります。

計画・実行というのは、メモリを使う作業そのものですからね。


エネルギーが高いので、したい!と思うとすぐ実行するチカラはありあまっていますが、

一度保持しておいて、落ち着いて計画を練ることが苦手になってしまうんですね。


ひとつ前の記事で、片付けの際に「計画を立てるな」というのはそういうことです。

「あれして、それからこれして…」という脳内メモリにエネルギーが割かれると、

行動に移すエネルギーがなくなってしまい、みなさんご存じの「先送り」「後回し」

になってしまいがちなのです。


2.周りの人の影響を受けやすい


これは、信念がゆらぎやすいとか、考えが一貫していないとか、

そういうことではありません。

むしろ、発達障害の方は、こだわりの強さから、一度持った信念が

簡単に変えられないことのほうが多いです。


そうではなく、周りにいる友人、上司、部下、はたまたそこにいないはずの

母親や父親などの、「あなたを構成している人々」がどんな気持ちでいるか、

話さなくても敏感に受け取ってしまうということです。


なぜかザワザワした気持ちが続いているのであれば、

お母さんが心配し続けているのかもしれません。

なぜかイライラした気持ちなのであれば、

上司がプライベートな問題で怒りを持っているのかもしれません。


特徴は、「その場や心の中にいる人の思考が、そのまま自分の気分となって

感じられてしまいやすい」ということです。


世の中には悲しみや邪念がまったくないときなどないので、

当然、発達障害の人はそれを受け取ってしまい、自分がイライラ、ザワザワ

し続けないとならない、という状態に陥ってしまいます。


私は、発達障害の方の脳は、薄皮1枚、通常より薄いのではないかと思います。

まるで「因幡の白兎」のように、表皮がヒリヒリとした状態のまま、

普通の人の顔をして暮らさねばならないことに、とても苦労があるんだと思います。


********


さて、自分にも大いにあてはまるなぁと思っていただけたでしょうか?

発達障害の家族を持つかたは、なるほどなと思っていただけたでしょうか。


発達障害は、

このふたつの特徴を持ちながら、どうやって柔軟に、しなやかに生きていけばいいか。


それを、この後に提案してみたいと思います。


長くなってしまったので、具体的な方法はまた次回!

でも、これを知っておくだけで、だいぶ自分なりの対策は

立てやすくなるのではないかなと思います☆




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